「一人親方問題」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
別に一人親方に問題があるわけではないのですが、今回はその「一人親方問題」について簡単にまとめてみました。
一人親方問題について簡単にまとめてみた
一人親方問題とは、
一人親方じゃないのに、一人親方として働いている人がいる
という問題です。
これだけ読むと、「一人親方」と名乗るに値しない技術力の職人が、あたかも「一人でなんでもできる親方みたいな顔」をして仕事をしている問題?と思ってしまうかもしれませんが、そういう話ではありません。
それはそれでやっかいですが。
企業側が社会保険の加入逃れのために、本来であれば雇用契約をして雇入れるべき人を、「一人親方」として使っているという問題のことです。
「偽装一人親方」とも言われています。
会社側としては、雇用している社員のように使いながら社会保険費用を負担しないで済むわけです。
ですが、偽装一人親方さんは社会保険への加入ができないわけですから、十分な福利厚生、社会保証の制度を利用できないことになります。
これが「問題」と言われている理由です。
ちゃんとした一人親方もいる
でも、れっきとした一人親方も存在しています。
その人たちは、技術力や人とのつながり、自分で営業力などを持ってバリバリと一人親方の個人事業主として稼いでいるわけです。
今でいうフリーランスですね。
健康保険は国民健康保険、年金は国民年金に加入し、労災は一人親方用の特別加入制度の労災に加入しています。
それでも、不安はあるでしょうから、以下のページで紹介しているようなサービスを活用したりして、しっかりとフリーランスとして自立しています。
どうして一人親方問題が発生するのか?
今、国土交通省でも一人親方問題のワーキンググループを発足して、一人親方問題への対策を進めています。
その中では、偽装一人親方として働かせている会社に対して厳しく対応する方向で話が進められています。
もちろん、儲けは出ているのに、社会保険の負担を減らしているようなブラック企業はペナルティを課す方向で良いと思います。
でも、社会保険の費用負担が重荷になって経営が立ち行かない場合もあるのでは?
という会社もあります。
そうなると、工事費用にそもそも社会保険費用が乗っていないことも考えられますし、それを見積もりに乗せた時点で失注するリスクがあればあえて「乗せない」ということをせざる負えない場合もあるかもしれません。
でも、それって
経営能力の問題では?
と言わずにそのあたりもしっかりとフォローできるような対策も取るべきなのかもしれませんね。
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