建退共(建設業退職金共済制度)への加入を検討している一人親方・建設業者向けに、2026年現在の加入手順・掛け金・退職金の受け取り方を解説します。
建退共とは
建退共は、建設業に従事する労働者のために国が運営する退職金制度です。
通常の会社員向けの退職金制度とは異なり、現場が変わっても掛け金が通算されるため、建設業の働き方に合った制度設計になっています。
一人親方でも、任意組合を通じて加入できます。
建退共に加入できる人
建退共に加入できるのは、建設業に従事する次の方々です。
- 建設業者に雇用されている労働者(正社員・アルバイト含む)
- 一人親方(任意組合を通じた加入)
- 建設業許可を持つ中小企業の事業主(任意加入)
一人親方の場合は、一人親方同士で任意組合を結成するか、既存の一人親方任意組合に加入することで建退共の対象になります。
建退共の掛け金
2026年現在の掛け金は、証紙1枚あたり320円です。
1日1枚が原則で、月20日就労した場合の月額掛け金は約6,400円になります。
公共工事では元請が証紙を購入して下請に配布する仕組みになっているため、実質的に元請が掛け金を負担するケースも多くあります。
| 就労日数 | 掛け金(月) | 年間掛け金 |
|---|---|---|
| 月15日 | 4,800円 | 57,600円 |
| 月20日 | 6,400円 | 76,800円 |
| 月25日 | 8,000円 | 96,000円 |
建退共への加入手順
建退共への加入は、以下の手順で進めます。
- 建退共の地方支部に問い合わせる:都道府県ごとに支部があります。最寄りの支部に電話または窓口で加入の意向を伝えます。
- 加入申込書を提出する:所定の申込書に必要事項を記入して提出します。一人親方の場合は任意組合の情報も必要です。
- 手帳の交付を受ける:加入が認められると「建退共手帳」が交付されます。現場ごとに証紙を貼付して就労実績を積み上げていきます。
- 証紙を貼付する:就労日ごとに証紙を手帳に貼付します。元請から配布される場合と、自分で購入する場合があります。
CCUSとの連携(電子化)
2022年以降、建設キャリアアップシステム(CCUS)と建退共の連携が進んでいます。
CCUSのカードタッチで就業履歴が自動記録され、建退共の掛け金が電子的に管理される仕組みへの移行が段階的に進んでいます。
将来的には証紙方式が廃止される見通しであるため、CCUS未登録の方は早めに登録しておくことをおすすめします。
退職金の受け取り方
建退共の退職金は、建設業から離れる際(廃業・転職・引退など)に請求できます。
手帳に貼付された証紙の枚数×掛け金単価をもとに計算され、一括で受け取ります。
途中解約の場合は「解約手当金」として受け取ることができますが、掛け金を下回るケースもあるため長期加入が基本です。
建退共の辞退届が必要な場合
公共工事の現場では、建退共に加入していない場合に「辞退届」の提出を求められることがあります。
辞退届の書き方・記入例については以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
- 建退共は建設業専用の退職金制度で、一人親方も任意組合経由で加入できる
- 掛け金は証紙1枚320円、月20日就労で月額約6,400円
- 加入手順は支部への申し込み→手帳交付→証紙貼付の流れ
- CCUSとの電子連携が進んでおり、今後は証紙方式から移行予定
- 退職金は廃業・引退時に一括受け取り



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