作業員名簿は、建設現場に入場するすべての作業員の情報をまとめた安全書類です。2020年10月1日の建設業法改正により、施工体制台帳への添付が義務化されました。
一人親方の方でも、元請や上位下請から「作業員名簿を出してほしい」と言われることは日常茶飯事です。しかし「どう書けばいいかわからない」「自分は一人なのに名簿が必要なの?」と戸惑う方も少なくありません。
このページでは、2026年現在の国土交通省の書式に対応した作業員名簿の書き方・記入例・テンプレートのダウンロード先をわかりやすく解説します。
2026年最新版の作業員名簿の書き方・記入例
作業員名簿とは、一言でいえば「この現場に誰が入っているか」を元請や発注者に示す書類です。作業員の氏名・職種・社会保険の加入状況・保有資格などを一覧にして提出します。
書式は元請によって異なりますが、国土交通省が公開している作成例(必要最小限の項目)を使うのが最もシンプルで、どの現場でも概ね通用します。以下ではその書式に沿って解説します。
工事名称と所長名

- 事業所の名称・現場ID:工事現場の名称(例:「○○マンション新築工事」)を記載します。現場IDは建設キャリアアップシステム(CCUS)の登録IDで、元請に確認してください。
- 所長名:元請の現場代理人の氏名を記入します。自分ではわからないので、元請に確認が必要です。
日付(作成日・提出日)

タイトル下の日付欄が「作成日」、右側が「提出日」です。通常は同じ日付で問題ありません。ただし元請によっては「日付は空欄で出してほしい」という指示が来ることもあります。事前に確認しておきましょう。
一次下請会社の情報

一次下請であれば、ここに自分の氏名や屋号(商号)を記入します。CCUSに事業者登録している場合は事業者IDも記載します。未登録の場合は空欄で構いません。
二次以降の下請会社の情報

自分が二次・三次下請の場合は、それぞれの欄に会社名と事業者IDを記入します。何次下請かわからない場合は、次数の欄を空欄にして提出するのが無難です。
作業員の情報(一人親方本人)

一人親方の場合は自分自身の情報を記入します。
- ふりがな・氏名:自分の名前
- 技能者ID:CCUSの技能者登録をしている場合は14桁のIDを記入。未登録なら空欄。
- 職種:「とび工」「土工」「タイル工」など、この現場での職種を記入
- 記号(※欄):安全衛生責任者の場合は「安」、職長の場合は「職」など、該当する記号を記入。一人親方の場合は通常「安」が該当します。
- 生年月日・年齢:現場入場時点の年齢を記入
社会保険の情報(一人親方の書き方)

一人親方が最も迷いやすいのが社会保険欄です。基本的な書き方は以下の通りです。
| 保険の種類 | 記入内容 |
|---|---|
| 健康保険 | 国民健康保険(または建設国保) |
| 年金保険 | 国民年金 |
| 雇用保険 | 適用除外 |
健康保険・年金保険の番号欄は、個人情報保護の観点から記入不要(NG)です。雇用保険は一人親方には適用されませんので「適用除外」と記入し、右側の番号欄はすべて斜線で消します。
建退共・中退共の加入状況

建退共(建設業退職金共済制度)は一人親方でも加入できます。加入している場合は「有」、していない場合は「無」と記入します。中退共(中小企業退職金共済)は一人親方が加入するケースはほぼないため、「無」で問題ありません。
教育・資格・免許の保有状況

この欄は任意ですが、元請や発注者から記入を求められることがあります。記入した場合は、資格証のコピーも合わせて提出するよう求められることがほとんどです。
- 雇入時教育・職長教育・特別教育などは「雇入・職長特別教育」欄に記入
- 施工管理技士・登録基幹技能者などの資格は「免許」欄に記入
入場年月日・受入教育実施年月日

作業員名簿は現場着工前に提出するのが基本なので、入場年月日は未確定のまま空欄で提出してかまいません。受入教育を提出前に受けている場合はその日付を記入します。
一人親方の作業員名簿のまとめ
一人親方だからといって、作業員名簿の書き方が大きく変わるわけではありません。雇用保険が「適用除外」になること、社会保険番号の記入が不要であること、この2点さえ押さえておけばスムーズに作成できます。
2020年10月の業法改正以降、必要項目が明示されて書式はむしろシンプルになりました。最新の書式で作成し、元請への提出漏れがないよう管理しましょう。
作業員名簿のテンプレート・ダウンロード
作業員名簿のテンプレートは国土交通省のサイトのほか、以下のサイトでも無料ダウンロードが可能です。全建統一様式や国交省の作成例に対応した書式が入手でき、記入例も充実しています。
➡ 建設グリーンファイル.com(全建統一様式の無料ダウンロード)
一人親方は特別加入の労災保険にも忘れずに加入を
作業員名簿の整備と合わせて、必ず確認しておきたいのが特別加入の労災保険です。一人親方は会社に雇用されていないため、通常の労災保険は適用されません。しかし特別加入制度を使えば、建設現場でのケガや病気に備えることができます。
特に、休業補償を手厚くしたい場合は、労働組合の特別加入労災だけでは不十分なケースもあります。費用を抑えながら補償を充実させる方法は下記の記事で詳しく解説しています。
あわせて読みたい安全書類の関連記事
- ➡ 【2026年版】施工体制台帳の書き方・記入例(作業員名簿の添付が義務化された背景)
- ➡ 【2026年版】施工体制台帳の添付書類まとめ|作業員名簿は必要?
- ➡ 【2026年版】再下請負通知書の書き方・記入例(社会保険欄の書き方も同様)
- ➡ 【2026年版】安全衛生責任者の書き方(作業員名簿の記号欄に「安」と記入する)
- ➡ 【2026年版】雇用管理責任者とは?一人親方は不要



コメント